J「移籍金制度撤廃へ」について

報道されている内容を見ればどんなものかはだいたい分かるが、見出しだけでは「移籍金制度撤廃」となっているので、少し誤解を招いている面があると思う。

正しくは、“契約期間が切れた選手”にも移籍金がかかるJリーグ独自の「移籍金制度」の撤廃だ。

契約期間中の移籍(例:翌シーズン終了まで【Aクラブ】と2年契約している選手を、【Bクラブ】が今シーズン終了後に獲得しようという場合など)については、当然だがこれまでと同じく、移籍金違約金が生じる。

反対している人は、「契約切れ選手を獲得する際に、選手の元所属クラブにお金を支払う必要がある」現行の制度が正しいといえるのか、考えてみてほしい。

今でも、将来他クラブからオファーが殺到し移籍する可能性を考えて、主力選手と複数年契約をする例は少なくない。

現行制度が廃止された場合、少しでも移籍金を多く取るための選手年俸のアップが懸念されているようだが、十分ありえる話だと思う。しかし多少の年俸アップはいずれ通らなければならない道。

むしろ現在の年俸が安すぎると思う。全員とは言わないが。全体的な“傾向”として。

確かに年俸は上がるが、高騰とまでは行かないだろう。正直言って、今のJリーグは「こんなに活躍しているのにたったこれだけ?」と思える選手がゴロゴロいる。巨人か阪神orメジャー状態のプロ野球と違って、放出する先はたくさんある。クラブ財政を火の車にしてまで高額年俸選手を抱える必要はない。サッカーには降格という制度もある。降格とはクラブを1段階縮小してやり直しができる「救済策」の一つという面もある。

他クラブから選手を獲得するのにお金が一切かからない(年俸以外)という受け止め方をしている人が近くにいたので(笑)ちょっと書いてみた。